星景写真用の無料合成ソフトSequatorを試してみた。
普段の星景写真撮影はPentaxのカメラにアストロトレーサーを使い、撮影後はステライメージで階調を調整して完成という流れ。
いつもの観測地でISO800・2分露光で撮ったものがこれ。
アストロトレーサは広角なら最大5分程度の露光が可能だが、当然周りの風景は流れてしまう。Photoshopとかで空と風景を別処理して合成するのもちょっとやりすぎな気もしていたので、星景写真といいつつ風景は今イチな写真で良しとしていた。
今回見つけたSequatorというソフトは星景写真に特化した機能で星空と風景をそれぞれ処理して合成(←やっぱり合成になるのは仕方なし)してくれるというもの。
入手、公式サイトはこちら
とりあえず初期設定で先ほどの写真と前後に撮影した計5枚(計10分)を登録してコンポジット合成したところ。星空基準でコンポジットされるので当然風景は大きく流れる。次に、風景を固定するオプションを設定して処理してみる。
あまりにもあっさり合成完了。コンポジットによりザラザラ感も無くなり良い感じ。これなら数十秒露光で枚数を多くしてコンポジットすればアストロトレーサーや赤道儀がいらない気がしてきた。
星空と地上景色の判別は自動で行ってくれたようだが、”星空の領域”メニューから手動で領域指定もできる。
続いて、星空をバックに愛車のバネットが写った写真を処理してみる。まずは1枚物をこれまで通りステライメージで処理したもの。
車を含む背景が暗くてノイズが多い。星空基準だと車が暗すぎる。これに対し、連続撮影した4枚をSequatorで処理したのがこちら。
背景が浮き上がってきたが星空のコントラストが低い。
この後、Sequatorのオプションをいろいろ弄ったところ、以下ようなの設定が良さそうだった。
最終結果がこちら。
背景との境界が少し不自然に白浮きしているが、星空も車もきれいに見えるようになった。これで無料とはSequatorってすごい!→採用決定(いえ、使用させていただきます)。Sequatorは機能がシンプルであり、星景写真のコンポジット合成が基本機能なので、コンポジット後の階調補正は別のソフトを使うのが良いかもしれない。いずれにせよこれで星景写真に赤道儀を使う必要はますます無くなりそうで、アストロトレーサーすら不要になるかもしれない。
おしまい。
(おまけ)
5/24はキリン座流星群の極大期とのことで一応、タイムラプスをとってきたが大きなものが1枚写っているだけだった。