前回までで、オートガイダーのRA-信号が赤道儀に伝わらないという騒ぎは、使用ケーブルの極数間違いという何ともはずかしい結果に終わったが、とりあえず無事ガイドシステムとしては動作を始めた。今回は本格的な観測の前に、安定してガイドできるかどうかを家の前でテストすることに。
我が家からは北極星は見えないので極軸はコンパスでざっくり合わせたのみ。
ガイドモニターの様子がこちら。
ガイドはされているが、dec(下グラフ)の動きがなんか変。raは問題なさそう。decはしばらく補正が効かず、あるタイミングで急に補正されたような動きを繰り返している。引っかかっているというか、バックラッシュが硬すぎ?
→遂にAZ-GTiも開封する時が来たようだ。
分解開始。手前にみえているのがdec側のウォームホイール。バックラッシュの調整が硬いのかと予想していたが、AZ-GTiはウォームギアとホイールのバックラッシュをスプリングでテンションをかける方式だった。(→ので、細かいバックラッシュ調整は不要)
予想が外れたのでさらに分解を進める。ウォームホイールを外すと本来はdec軸がフリーになるはずが回転が非常に重い。どうやらこの回転抵抗が原因らしい。回転軸は内部のシャフトを外部のねじ込みリングで固定しているのだが、ねじ込み過ぎて硬くなっているようだ。リングを固定しているイモネジを緩めリングを外すとリング状のテフロンシートが出てきた。要するにこのテフロンシートの摩擦抵抗が大きくなり過ぎない程度に締め込みを控える必要があるということ。
グリスアップして組み立て直し、リングは軽く締め込んだ後1/4回転ほど戻してイモネジで固定。
念の為ra軸側も分解して同様に締め込みを調整しておいた。
組み立て後、ra、decのクラッチ(クランプ)を緩めた状態であれば指一本で軽く回転する状態になっていることを確認。
この状態で再び自宅前で動作確認。
decの引っかかるような動きは無くなった。誤差は1秒角程度だがこんなもんなのか?
とりあえず5分露光してみたのがこちら。
中央のうっすら赤い筋は電線😅
我が家からは北極星が見えず、極軸をしっかりとは合わせていない状況で、星はほぼ点状に写っているので大きな問題はなさそう。AZ-GTi+MGEN-3の安定化対策はいったん完了(としたい…)
おしまい。