でんでんのブログ

釣り、バイク、キャンピングカー、天体写真など記録を兼ねて...

冷却カメラの振動対策

最近、Facebookの投稿でZWOの冷却カメラで冷却用ファンの振動で画質劣化するという投稿を見て調査&対策をしてみた。あいにくの梅雨の時期で実際の振動の影響の確認ができないまま、対策部材が先に届いてしまったので確認実験無しに作業を開始。

まず、手持ちの冷却カメラを手で持って確認してみると、確かに手に感じる振動は確認できる。しかし、これが画質にどれだけ影響するのかは不明(手に感じるくらいだから影響はありそうな気はする)

私の持っている冷却カメラはZWO・ASI294MC-proとASI2600MC-Proの2台。まずは試しにASI294MC-Proから、ネットで仕入れた情報を元に防振対策を行う。方法は、内臓ファンを静音ファンに交換するというもの。ネットで紹介されていた以下のファンをAmazonで購入。

静音ファン 結構しっかりとした箱に入ってきた。

内容物。もともとはPC用で取り付けマニュアルもしっかりしている。

中身は、静音ファン、シリコン製取り付けマウント、電源ハーネス、ネジ類。どうやらこの製品の静音のポイントは、静音ファンを筐体にフローティングマウントして振動を抑えるということらしい。
早速ASI294MC-Proに取り付けるため分解開始。

ASI294MC-Proは背面の3つのネジを外すと裏ブタが外れファンが取り出せる

ファンは裏ブタに固定されている。

標準のファンを外そうとして一つ気付いたのだが、実は標準ファンも裏ブタにがっちり固定されているわけではなく、シリコンOリングを挟んで簡易的にフローティングマウントされていた。

ワッシャーに挟まれたオレンジ色の部品がシリコンOリング

但し、この留め方では完全にはフローティングにはならず、「残念!」といった感じ。

交換するファンについているコネクタは形状が異なるのでカットして交換

たまたま以前入手していたコネクタがあったので流用

購入したファンはパルス出力有の3線式だが、ASI側は電源供給の2線式なのでパルス線(黄色の線)は絶縁して放置しておく。

シリコン製取り付けマウント。ネジの代わりにこれでファンを固定する

裏ブタにマウントを取り付けたところ。ファンの厚みに合わせて引き出す

あまりテンションをかけすぎない程度に引き出すのが良さそう

不要部分をカットして出来上がり

シリコンマウントとファン本体についているシリコンゴムにより、ファンはシリコンゴムのみでフローティングマウントされた状態になった。

組み立てて動作確認

組み立てて電源を投入すると問題なくファンが回り出した。手に持ってみると振動をほとんど感じなくなっていた。効果がありそうなことが判ったので、ASI2600MC-Proの方も同様のファンを探したが、ASI2600のファンサイズが50mmで同じシリーズでこのサイズの製品が見つからず。他社品を探すか悩んでいたところ、こちらを発見。

少し形状が異なるが、シリコン製の取り付けマウントの単品。対策のポイントはファンそのものの交換ではなく、ファンをフローティングマウントするところだと考えこちらを購入することにした。(ASI294もこれで良かったかもしれない...)

マウント単品も立派な箱に入っていた

ASI294用に買ったファンに付属のマウントとは微妙に形状が異なる

ASI2600も背面のネジを外すと同様に裏ブタが外れてファンが出てくる

ASI2600も同様に簡易的にフローティングマウントされていた。

ノーマルファンは樹脂ケースなので、今回は元々ついていたシリコンOリングをスペーサーとして流用する。

フローティングマウントに付け替えた状態

不要部分をカットして完成

改造が完了した2台

ASI2600の方も電源を投入して手持ちで確認してみたが、ASI294に比べるとうっすら振動を感じるが、改造前に比べると小さくなっている気がする。次の観測時にFANのON/OFFで効果を確認してみる予定。

 

おしまい