でんでんのブログ

釣り、バイク、キャンピングカー、天体写真など記録を兼ねて...

ZWO ASI2600MC Duo導入/M1、NGC891

EdgeHD800のガイドが安定しない問題の対策をあれこれ検討している中で、オフアキシスガイドの調査も行っていたが、昔知り合いがオフアキシスガイドで四苦八苦していた記憶があり導入を躊躇していた。そんな中、ガイド用イメージセンサが一体になったASI2600MC Duoが目に留まり、丁度、冷却カメラの追加も考えていたこともあり、少し早いサンタさんからのプレゼントということで思い切って購入することにした。

在庫があったらしく、注文した2日後には到着したが、開封したところで問題発覚。私はASI2600MC Proも持っていて、これと差し替えて装着できると考えていたのだが、なんと取り付け部のサイズが違う。

左:ASI2600MC Duo/右:ASI2600MC Pro

ASI2600MC ProはM42、DuoはM54となっている。センサーが同じだからてっきり同じ取り付けサイズだと思っていた。さらに問題なのは、単純にM42→M54変換では、追加になったガイドセンサーがケラレてしまうことも判明。EdgeHD800に付属のT-Adapter(M42アダプター)を合わせてみると...

T-Adapter越しにイメージセンサーを覗くと、ガイドセンサーの半分近くがケラレている

ガイドセンサーの半分くらいがケラレて見えない。つまり、M42サイズのT-Adapterは使えないということ。あわてて手持ちの部品で使えそうなものを探したところ、BORG7424(シュミカセ→M57/60AD変換)が出てきた。M57に変換できれば手持ちのBORGパーツを駆使してなんとかできる!ということで編み出した構成がこちら。

EdgeHD800(シュミカセ)→M54(ASI2600MC Duo)変換構成

接続アダプタの構成とバックフォーカスの計算



ガイドセンサーのケラレが解消


ガイドセンサーのケラレも解消。バックフォーカスがEdgeHD800の推奨値に合わないが、とりあえず試運転はこれで進める。

カメラをUSBでPCに接続すると、2つのカメラがつながったように見える。

ガイドカメラはASI220MM Miniとして認識される

PHD2にASI220MM Miniを登録する。

PCでの操作は通常のガイドカメラをつないだ時と同じ。

フォーカスは主鏡のピントを合わせれば同一面なのでガイドカメラも合うと思っていたのだが、主鏡で合わせるとガイドカメラのピントが微妙に合わなかった。周辺画像の歪の問題かと思ってそのままガイドを開始したが、この状態だとガイド星を頻繁に見失ってしまうほどだった。ネットで調べてようやく原因(というか解決方法)がわかった。

ガイドカメラ用ピント調整ノブ

ガイドカメラには別途ピント調整用のノブがついていた。これでガイドカメラのピントもバッチリ合わせることができた。

試運転の結果は予想以上に良く、NGC891とM1で試し撮りしたが、雲でコントラスト不足になった以外、ガイドエラーで使えなかった画像は1枚も発生しなかった。また、当日は薄曇りで時折厚い雲が横切るような条件だったが、ガイド星を見失うことはなく(隣のBORG107のセットでは頻繁にガイド星ロストのエラーが発生)とても安定してガイドできることが分かった。

ガイド中のPHDのガイドグラフ

NGC891 ガイドエラーは無し。

今年もカニの季節がやってきた。天気の良い日に再挑戦したい。

 

結構高価な買い物だったが結果は満足。

また、今回の結果から、これまでのガイドエラーの原因としてEdgeHD800の取り付けレールを含む鏡筒本体の強度不足の可能性が高いことが分かった。ASI2600MC Duoを使うことで当面の問題はなくなったが、どこかのタイミングで構造面の補強も考えたい。

 

おしまい。